グループ総数は伸びたのに、あまり収入がとれなかったディストリビューターの多くが、組織の「片伸び」を経験している。それでは「片伸び」とは、具体的にどういうことなのか。なぜ「片伸び」すると収入がとれないのか。
バイナリーは、2の倍数で組織構築がなされている。左右のレッグの、売上の小さいほうがボーナスの算定基準となることはすでにお分かりのことと思うが、その差が大きくなるとボ−ナス対象にはならずに、失効になる売上分が多くなる。「売上のリセット」というシステムがその原因。バイナリー採用のMLM企業によっては、日締め・週締め・月締めなど、締め切る日時の違いこそはあるが、過剰分を一定のところでリセットするのが通例となっているからだ。(完全累積の企業もある)これはバイナリープランの大きな特徴で、リセットすることによって還元率の過剰な上昇をセーブする目的がある。図−1参照。プランによってフローした分の実績が失効になっている。
図−1の場合、定められた支払条件の上限を超えた分がリセットされてしまう。これが極端になると大幅に売上がリセットされてしまい、ディストリビューターがボーナスに対して不満を持つ結果になってしまうことがある。
そこで主催企業各社は、「片伸び」が起こっても、ある程度の収入を確保するために、プログラムによって防止策を講じている。片伸び防止策の代表的なプランは、「自分のレフト・ライトにかかわらず、自分が紹介したメンバーがフルサイクルを達成した場合、特定のボーナスが支給される」というもの。これは自分のレッグのレフト・ライトにかかわらず紹介者の実績によって発生するボーナスなので有効な防止策といえる。主催企業の多くは「リーダーシップボーナス」と、呼称しているところが多い。図−2を参照。
リーダーシップボーナスが紹介者のフルサイクル実績を算定基準としているのに対して、直接の紹介者が受け取ったサイクルボーナスの金額自体に特定の割合を設けて上位者に還元する方法もある。
一般的に「メガマッチ」(シナジーが最初に使った呼称です)と呼ばれる場合が多い。直接の紹介者が受け取ったサイクルボーナスに対して特定のパーセンテージが払い出される仕組みのことをいう。図−3を参照。
サイクルボーナスのみの採用で、それに付随して作用する「リーダーシップボーナス」や、「メガマッチボーナス」などが無い場合、極端に伸びているレッグのメンバーが、紹介者の積極的な応援が受けられないという事態を招いてしまう場合がある。勢いがつきすぎても売上がフローしてボーナスに反映されないため、わざと売上をセーブする。弱いほうの応援にばかり集中してしまい、強い側の応援やフォローに、つい手を抜いてしまう。その結果、メンバー同士の信頼関係が壊れてしまうことだって起こりうる。マーケティングプランが原因でそのような事態を招いてしまうのだから、プラン作成はよほど慎重に取り組む必要がある。
最近はさらに進化し、リアルマップ(実紹介系列)で、複数レベルまでメガマッチが届くものもある。
また、メガマッチ100パーセントの企業もある。これはどうか。メガマッチ100%ということはサイクルボーナスの還元率が極端に低くなければ実現しない。数の理論でお分かりと思う。さらに上位側からの意識と下位側からの意識をあわせて考えなければならない。自分の紹介者が、自分とまったく同じサイクルボーナスを受け取れると考えたときに、はたしてその不合理性を感じないだろうか。自分の努力の成果が、ただ紹介者であるという優位性のみで100%、つまり同じだけの報酬になるのである。それを考えた時どうするか。紹介者との間にもう1ポジションかまそうと考える。身内の誰かの名義であれば複数登録にならない。実質的には自分の名義。紹介者にはメガマッチが届かない。「メガマッチ飛ばし」と呼ばれていて慣行化している。結果、メガマッチが機能しない。ただしMLM主催企業は大喜びである。一人で二口登録が進めば、商品は倍の売上になる。まさに「過ぎたるは及ばざるが如し。」ほどほどのパーセンテージでなければいけない。
「リーダーシップボーナス」や「メガマッチボーナス」などの付帯条件は、単に片伸びした時の保険的役割という以上に、大きくバイナリープランの発展に貢献した。 それは、ネットワークビジネスには絶対欠かせない基本「紹介者のフォロー」というモチベーションを大きく増幅させる結果になったからだ。ステアステップなどと比較されるバイナリーの最大の課題、「強いリーダーの育成」は、このような付帯条件の進化によって解決されつつある。
|