フィリピンのエビ養殖話で集めた額は約850億円、被害者は全都道府県の約3万5000人に上るという。2日、警視庁などの合同捜査本部が「ワールドオーシャンファーム」会長の黒岩勇容疑者(59)らを逮捕した巨額詐欺事件。マルチ商法の手口を取り入れた巧みな仕掛けや話術で急速に出資者を増やしたと関係者は指摘する。
「初めは配当が振り込まれ、すっかり信用した」。4000万円を出資した静岡県東部の主婦(59)は結局、1800万円の損失を出した。「家を新築する夢も消えた」とうなだれる。当初こそ配当があったが、07年1月に突然途絶えた。それでもワールド社の担当者が「7月には返却する」と繰り返す言葉を信じた。その7月、同社の捜索に警視庁が着手、被害に気付いた。
「いつまで高配当が続くのか不思議に思った」と振り返るのは沖縄県の無職の男性(61)。黒岩容疑者が財団法人「日本奉仕会」(東京都)の理事長に就任したと聞き、「故吉田茂元首相が理事長を務めた由緒ある団体だから、まともな会社だと信じ込まされた。腹が立つし、情けない」とこぼした。(以下略)
※2008.7.3 東京新聞
|